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【コラム】BIMのはじまりは正確な現況把握から。測量会社が担う3Dデータの役割

2026.09.07

近年、建設・土木分野ではBIM/CIMの活用が進んでいます。BIMとは、建物を3次元で表現するだけでなく、部材の寸法や数量、仕様などの情報を持たせ、設計・施工・維持管理に活用していく考え方です。従来の図面では伝わりにくかった形状や空間の関係性を、3Dモデルによって分かりやすく共有できることが大きな特徴です。

1. BIMとは何か

BIMは、単なる完成予想図やCGではありません。建物の柱・梁・壁・床・設備などを3Dで表現し、それぞれに情報を持たせることで、設計段階から施工、完成後の維持管理まで幅広く活用できます。関係者が同じモデルを見ながら検討できるため、図面だけでは分かりにくい納まりや干渉箇所の確認にも役立ちます。

2. BIMに必要な現況データ

BIMを有効に活用するためには、正確な現況把握が欠かせません。特に既存建物の改修工事や増築計画では、古い図面と実際の建物形状が異なっていることも少なくありません。現地の高さ、壁の位置、設備の配置、周辺状況などを正確に把握することで、より実態に近いBIMモデルを作成することができます。

3. 測量と3Dレーザースキャンの役割

そこで重要になるのが、測量や3Dレーザースキャンによる現況計測です。3Dレーザースキャナーを使用すると、建物や構造物の形状を高密度な点群データとして取得できます。また、敷地全体や屋根、広い範囲の把握にはドローン測量も有効です。従来の測量技術と3D計測技術を組み合わせることで、現場条件に応じた精度の高いデータ取得が可能になります。

4. 点群データからBIMへ

取得した点群データは、そのまま見るだけでも現場の形状確認に役立ちますが、さらに建物や構造物をモデル化することでBIMとして活用できます。点群をもとに柱や壁、床、天井、設備などの位置や形状を確認し、必要な情報を整理して3Dモデルを作成します。これにより、設計者や施工者、発注者が現況を共通認識として把握しやすくなります。

5. 改修・維持管理での活用

BIMは新築工事だけでなく、改修工事や維持管理の分野でも効果を発揮します。既存建物を3Dモデル化することで、工事前の検討、施工手順の確認、設備更新時の干渉確認などに活用できます。また、完成後も建物情報を整理しておくことで、将来的な修繕計画や維持管理にも役立ちます。現況を正確にデータ化することは、建物を長く安全に使うための基礎にもなります。

まとめ

BIMを活用するうえで大切なことは、現場を正確に測り、実際の状況に基づいた信頼性の高いデータを整えることです。

当社では、3Dレーザースキャン、ドローン測量、従来の測量技術を組み合わせ、建物や敷地の現況を正確に把握するための計測を行っております。測量会社として培ってきた精度管理の技術を活かし、BIM活用の土台となる3Dデータの作成を通じて、設計・施工・維持管理を支える「現場の見える化」に取り組んでいます。

また、BIMに関する講習への参加などを通じて、社員の技術力向上にも取り組んでいます。新しい知識を現場の測量技術と組み合わせることで、点群データや3Dモデルをより活用しやすい成果として提供できるよう努めています。