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【コラム】アナログと煩雑の先にある効率化──業務を支える新ツール開発の現場から
2025.05.29

こんにちは。
株式会社すみれ測量設計事務所の直井です。
―――3D測量やモデリング、ドローン測量、境界測量、建築測量など、それぞれに対応できる会社はあります。しかし、これらすべての技術や知識を深く理解し、ワンストップで対応できる企業は多くありません。
当社は、最先端の技術と豊富な経験を活かし、お客様のニーズに合わせた最適な提案を行います。また、必要に応じて、登記業務を行う専属の土地家屋調査士と連携し、スムーズな手続きをサポートいたします。どのようなご依頼にも、安心してお任せいただけるよう、誠実に対応いたします。―――
アナログな現場の課題
土地家屋調査士や測量士の業務には、未だアナログ的な作業が多く残されています。測量現場での紙図面の使用、手書きメモによる進捗管理、口頭でのやり取りなど、実務の中には「人の手」でなければ回らない部分が数多く存在します。この「アナログさ」は現場ならではの柔軟性や経験に根ざしているともいえますが、一方で業務の属人化や引き継ぎの難しさ、非効率さという課題も浮き彫りになっています。
煩雑な書類作業が生む非効率
もう一つの大きな壁が「書類の多さと煩雑さ」です。調査・登記に関する案件では、測量図、調査報告書、申請書、委任状、各種添付資料など、必要となる書類は案件ごとに膨大です。しかも提出先によって様式や記載内容が微妙に異なり、それを人手で対応しなければならないという現実があります。この煩雑さが、業務効率を著しく下げ、人的ミスの温床にもなりかねません。
CustomTkinterで実現する業務効率化
こうした背景を踏まえ、私たちは現在、案件ごとの情報を一元管理し、必要な書類を自動で生成できる業務支援アプリケーションの開発を進めています。このツールはPythonのGUIライブラリであるCustomTkinterを用いて構築しており、シンプルながらも視認性と操作性に優れたインターフェースを実現しています。
顧客情報などをひとつの画面で整理し、入力された情報に基づいて各種書類をテンプレートに沿って自動生成します。これにより、書類作成にかかる時間を大幅に短縮すると同時に、ヒューマンエラーの削減を実現したいと考えています。
開発中アプリUI

LLMによる将来的な自動化構想
さらに、今後の展望として、LLM(大規模言語モデル)の活用も視野に入れています。具体的には、登記情報や関係書類の読み込みから、必要項目の自動抽出、案件への紐付け、書類生成までをAIが補助することで、従来人の手で行っていた情報整理や判断を自動化・省力化していく構想です。たとえば「どの情報がどの書類に必要か」といった判断をAIが行い、登記簿の記載から該当項目だけを自動抽出してフォームに反映するなど、実務に直結する支援が可能になります。
精度と効率の両立を目指して
調査士・測量士の仕事は、ますます高度化・多様化しています。その中で「紙と手作業に頼る」時代から「データと自動化を活用する」時代へと、私たちは着実に歩みを進めています。現場のリアルな課題に根ざした開発を通じて、ヒューマンエラーのない、確実で効率的な業務フローの実現を目指していきたいと考えています。
私たちが提供する“活用可能なモデル”
すみれ測量設計事務所では、現地測量から3Dモデリング、そして具体的な活用支援までを一貫して対応しています。
- 高精度スキャン(社殿全体・境内など)
- 点群処理・3Dモデリング
- バーチャル表示形式(ブラウザ閲覧・VR対応など)
- 建築図面との連携データ(CAD化)
必要に応じて、地域のイベント・展示用資料の作成支援や教育用モデルの簡易化などもご提案可能です。